事務所移転では新事務所の選定や内装工事、引っ越し、現事務所の原状回復など様々な工程が発生します。しかも仲介業者や内装工事業者、引っ越し業者など関わる業者も多いため、スムーズに事務所移転を進めるためにはプロジェクトマネジメントが重要です。プロジェクトマネジメントとは、期限が設けられているプロジェクトを成功に導くために、綿密な計画を立ててコントロールしていくことを指します。事務所移転においては、「目的の明確化」「計画作成」「社内への周知」「移転の実施」「進捗チェック」「評価・反省」といった流れで進めていくのが基本です。
事務所移転担当者は、まず現事務所が抱える問題を洗い出して移転の目的を明確化し、移転先の選定や現事務所の賃貸契約の解約予告、内装工事業者や引っ越し業者の手配といった計画を立てていきます。移転計画が完成したらマニュアルなどで社内への周知を行い、各種手続きを完了させた後に移転を実行します。その後はスケジュール通りに進行しているのかをチェックして、必要に応じて軌道修正を行いますが、移転完了後は次回の移転に向けて評価・反省しておくことが大切です。このように事務所移転に伴うプロジェクトマネジメントでは様々な業務が発生しますが、移転担当者は通常の業務と並行してプロジェクトマネジメントに取り組まなければなりません。
そのため、特に大規模な事務所の移転時には外部にプロジェクトマネジメントを委託するのが一般的です。外部に委託すれば、スムーズに移転が進む可能性が高まる上に、移転担当者にかかる負担を軽減することが可能です。加えて、ノウハウがある業者に委託すればコストを最適化してくれるため、自社で全ての工程を行うよりも費用が抑えられる可能性も高まります。